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ウォーターフォールとアジャイルと働き方改革

すでに開発SEとしてはかなり前に引退しているが,時々昔のことを思い出すことがある。私は小規模システムの開発・運用担当者であったので,現役時代には,ウォーターフォールとかアジャイルとかなど気にしたことはなかった。現場のニーズに合わせてシステム開発し,提供してきた。ある案件では,一緒に開発するメンバーもいたが,基本的には一人SEであった。

そこで,今になって思い返すと,あの時の手法はアジャイル的ではなかったかと。

現場のユーザーのぼんやりとしたニーズに対して,必要となる機能を大まかに構成化し,モックアップ的に動かして,意見をもらう。リトライしながらこのステップを機能ごとに繰り返しながらシステム構築を進めていく。確かに言葉にするとアジャイル的である。だが現役の時には,まったく意識したことがなかった。経験則的に,しっかりと筋道を立てて開発するよりは,柔軟性を重視して身軽に開発する方がよいシステムが生み出されると知っていたのだろう。今思えば,かなり無理な働き方をしていた気もするが,あの経験は私の土台になっているのだろうか。

 さて,話は変わって働き方改革である。日本の労働市場における流動性の問題は予てから指摘されているものであり,今でもそれは変わりがない。仕組み良し悪しの問題ではなく,結果が思わしくなければ当然,その仕組みは評価されない。そこで働き方改革である。職能給から職務給へ,同一労働同一賃金。これはソフトウェア開発においては,ウォーターフォールからアジャイルの転換に類似していないだろうか。欧米ではシステム開発アジャイルが主流となっており,さまざまなツールやフレームワークアジャイル的なアプローチができるものばかり。しかし,日本はいまだにウォーターフォール型開発が多くの案件を占めているという。これも流動性の問題と同じように,結果がその仕組みを評価するというシンプルなルールに乗っ取れば,この変化が日本にやってくるのは当然の帰結である。モノづくりの中から満足感を得たいというモチベーションが組織の変化をリードしたのではなく,政治的な取り組みから半強制的に変化が作り出されていることにちょっとした躊躇いはあるが,変化は概ね長期的スパンになるほど好ましい結果を生んでいると評価されるので,これからどのように変化に対応していくか見守りたい。SEを引退したと言えども組織の一員であることは変わらないので,個人的にもうまく新しい流れにフィットしていかなければならない。

 モノづくりへの情熱は,どこからくるのか,それを知りたいといつも思ってる。